【開催報告】イクボス塾@東海 第2回勉強会(2018年2月10日)

イクボス塾@東海 第2回勉強会

2月10日(木)大和リース名古屋支店にて開催いたしました。
名古屋駅の新興地域、笹島ライブに新しくできたビルの15階、眼下に広がるJR名古屋駅がジオラマさながらで、素晴らしいロケーションです。

今回は大和リースさまのイクボスと健康経営の取り組みご紹介頂きました。
大和リースさまの取り組みで特徴的なのは、専任チームを設けていない点です。プロジェクトメンバーは他に業務を持っています。そして全国各事業所から公募でDサポと呼ばれる社内通信員を募集し、彼らが情報発信、働き方改革の推進、プロジェクトサブメンバーとして役割を果たします。

例えば男女共同参画に関する「認証」「登録」「表彰」については、プロジェクト事務局が意図したわけではないのですが、各事業所がいつの間にかその取得を競うようになっていたそうです。もちろん、こういった認証などを取得するには実績がなければなりませんし、トップはその推進のための強いメッセージを発信しています。


二つ目は、厚労省が主催するイクボスアワードで特別奨励賞を受賞した長野営業所のイクボスと繋いでその取り組をご紹介頂きました。
営業のトップであり、ノルマ、前年度比の数字など厳しい要求を突き付けられる中でどのようにイクボスを推進したかは、興味津々でした。後半の質疑応答をご参照下さい。

最後に健康経営ですが、これは家族も含め社員の心身の健康づくりに取り組むということで、まだ『始めたばかり』とは言え、一歩先を行く取り組みです。

以下質疑応答から
■ 男性が育児休暇を取れる理由は?
→ 社員には、『1日でも、2日でもとってね。』と伝えています。本当の意味での育児休業とは違うかもしれませんが、数字を残すことが大切だと思います。(プロジェクト担当者)

→ 1日でも2日でもとれば、そこでいろいろな発見があると思います。先ず、やってみることが大切だと思いました。(事務局所感)

■ 売り上げが上がって残業が減っている、と言う状況で社員への還元はどのようにしていますか?
→ 2年前から時間外を削減した分は、報奨金として還元しています。残業を減らし、有給休暇の取得を増やしても売り上げが上れば、結果として自分たちに返ってくるということを分かってくれるようになると思います。(プロジェクト担当者)

イクボスアワード特別奨励賞のイクボスへの質問
■ 営業なのに金曜日は原則アポなしという事でお客さまの反応は? また部下全員のメールにBCCで自分を入れることで営業会議の回数が減ったとありますが、メールをすべて見ることはできますか?
→ お客さまへの目立った影響はなく、“原則アポなし”なので絶対にアポを入れるなということではありません。逆にアポを入れないためには残りの日をどう使うか、どう動くか考えるようになりました。また、メールはiPadや携帯で常に確認できるので、これも負荷がかかりません。

■ 育休を取る人と取らない人との間に不公平感は生まれませんか?
→ 実際部下が育休すると言ったときは青ざめたことがあります。当時部下は4人、彼が育休を取ると3名になる、内1名は新入社員なので戦力にならない。実際に、育休を取った人の仕事は自分が引き受けた、しんどかった。でも、部下は上司を見ている。協力する雰囲気、信頼感が生まれたと思います。

 

→ 実際に、みんな自分たちも何があるか分からない。介護、自分自身の傷病や家族の事情、お互い様だと分かって欲しい。(プロジェクト事務局補足)

■ 特別奨励賞を取ってなにか変わったことは?
→ お客さまはそんなことは知らないけれど、自分が掲載されている社内誌をもっていったりすると『スゴイ人ですね』と言われることもある。そのおかげで契約に結び付いたこともあります。(笑)

■ 今後の課題は?
→ 経営の発信の下、全社員を巻き込むことです。会社とDサポを含めたプロジェクトメンバーでやってきたことを、社員全員で行う。一人一人が働き方改革、健康経営を積極的に進め、生きがいをもって働き続けられるような会社になることが目的です。(プロジェクト担当者)

先回のトヨタファイナンス様の例でも感じたことですが、トップが一貫したメッセージを発信する重要性と、現場をどう巻き込むかが肝だと思いました。やり方は、企業によってそれぞれですが、勉強会を通して、自分の会社ではどんな方法が一番しっくり来るのか、果敢にTry & Errorを積み上げることが大切だと思います。

 

=======

NPO法人ファザーリング・ジャパン東海支部では、先進企業の事例紹介を学ぶ「イクボス塾@東海」を実施しています。

Follow me!